店の評判を守るために!事故発生後の対応と訴訟リスクへの備え

外食産業で最も怖いのは、事故が起きたときにお店の評判が一瞬で損なわれることです。食物アレルギー事故は、たとえお客様側に認識不足があった場合でも、店舗の評判や信頼に直結します。今回は、事故後の対応、法的リスク、そして事前にできる備えを整理して解説します。
1. お客様の認識不足も店のリスクに直結
事故の原因が必ずしも店舗側にあるとは限りません。例えば:
- ジーマミ豆腐(落花生原料)を普通の豆腐と同じだと思い込み、アレルギー症状が出た事例
- 少量なら大丈夫だろうと自己判断したお客様が症状を発症した事例
このように、原因がお客様側にあっても事故が発生すれば、口コミやSNSを通じてお店の評判に悪影響が出る可能性があります。
対策ポイント
- 食物アレルギーを持つお客様には、事前に確認を促すサインやメニュー表記を用意する
- 誤認が起きやすい食材や加工品は、目に見える形で告知する
2. 事故発生時の初動対応
事故発生時の対応が、被害を最小限に抑え、信頼を守る鍵です。以下のステップが基本です。
- 救急対応
- 速やかに救急車を呼び、必要であれば応急処置を行う
- 顧客情報の記録
- 発症者の氏名・年齢・症状・食べたメニューを分かる範囲で正確に記録
- 上長・責任者への報告
- 店舗責任者・本部に速やかに状況を報告
- 食品や器具の保全
- 該当料理や使用器具の写真・保管で、後の調査に備える
3. 法的リスクと賠償責任
事故の状況によっては、治療費や慰謝料など、店舗側に賠償責任が発生する可能性があります。
注意点は以下です:
- 表示義務がない場合でも、事故が発生すると安全配慮義務として責任が問われる場合がある
- 「表示義務はないから関係ない」と放置すると、訴訟に発展する可能性がある
- 賠償金額はケースによって高額になることもある
実務上のポイント
- 事故時の記録をしっかり残す
- 医療機関への連絡、顧客対応のログを残す
4. リスクヘッジ:保険・共済の活用
予期せぬ事故に備えるために、店舗賠償責任の共済や保険は必須です。例えば、日麺連の『めん類飲食店賠償責任共済』などがあります。
これも、飲食店のお客様に対する“安全・安心への配慮”です。
5. 事故後の評判回復と再発防止
事故後の対応が誠実であるほど、信頼回復はスムーズです。
- 誠意ある説明・謝罪を行う
- 必要に応じてホームページやSNSで情報を公開
- 社内で再発防止ミーティングを行い、手順や表示方法を改善
6. 今日からできる備え
- 事故発生時の初動フローをマニュアル化
- スタッフ全員に共有
- 保険・共済契約の確認
- メニューや告知表示の改善
- 定期的な厨房点検・器具洗浄のチェックリスト作成
まとめ
食物アレルギー事故は、店舗の評判や信頼を一瞬で損なうリスクがあります。しかし、日頃からの備えと事故時の迅速・誠実な対応によって、被害を最小限に抑え、信頼を守ることが可能です。
事故を防ぐ仕組みづくりと、万一の備えをセットで行うことが、安心して選ばれるお店への第一歩です。


