飲食店・ご家庭向け|表示義務8品目と推奨20品目について

食品表示は、食物アレルギーへの対応において欠かせない情報源です。
ご家庭での買い物はもちろん、飲食店における仕入れ・仕込みの場面でも、原材料表示を正しく読み取れるかどうかでリスクは大きく変わります。
この記事では、食品表示におけるアレルギー表示の基本ルールと、現場での確認ポイントを分かりやすくまとめます。
食物アレルギー表示の基本ルール
アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)は多岐にわたりますが、日本ではすべてが表示義務の対象になっているわけではありません。
食品表示法では、発症数や重篤度の観点から、以下のように分類されています。
表示義務がある「特定原材料」8品目
加工食品などには、以下の8品目が含まれている場合、必ず表示することが義務づけられています。
特定原材料(表示義務)8品目
- えび
- かに
- くるみ
- 小麦
- そば
- 卵
- 乳
- 落花生(ピーナッツ)
飲食店では、仕入れ食材を確認する際に、まずこの8品目を押さえておくことで、初歩的な確認漏れを防ぎやすくなります。
表示が推奨されている「特定原材料に準ずるもの」20品目
次に、「表示が推奨されている」アレルゲンがあります。
こちらは表示義務ではありませんが、多くのメーカーが自主的に表示しています。
特定原材料に準ずるもの(表示推奨)20品目
- アーモンド
- あわび
- いか
- いくら
- オレンジ
- カシューナッツ
- キウイフルーツ
- 牛肉
- ごま
- さけ
- さば
- 大豆
- 鶏肉
- バナナ
- 豚肉
- マカデミアナッツ
- もも
- やまいも
- りんご
- ゼラチン
飲食店では、ナッツ類・魚介類・肉類は使用頻度が高いため、特に注意して確認しておくと安心です。
【重要】2025年に予定されている表示ルールの変更
今後、以下のような見直しが予定されています。
- カシューナッツ:表示義務の8品目に追加予定
- ピスタチオ:表示推奨の20品目に追加予定
これに伴い、加工食品のパッケージ表示が変更される可能性があります。
飲食店では、仕入れ時に「以前と表示が違う」ケースが出てくるため、事前に知っておくと対応がスムーズです。
食品表示の確認方法と注意点
原材料表示のどこを見る?
パッケージ裏面の原材料名付近を確認します。
多くの場合、
「一部に〇〇を含む」
といった表記があります。
例
一部に卵・乳成分・小麦・大豆・鶏肉を含む
仕込み前にここを確認するだけでも、提供時のリスクは大きく下がります。
独立したアレルギー表示欄
メーカーによっては、
「アレルギー:〇〇」
と、別枠で分かりやすく記載している場合もあります。
コンタミネーション(混入)表示にも注意
以下のような表記は、意図しない混入の可能性を示しています。
- 同じ工場で〇〇を使用しています
- 同一ラインで□□を製造しています
アレルギー対応を行う飲食店では、判断材料のひとつとして確認しておきたいポイントです。
買い物・仕入れ時の注意点
- 外食・店頭販売品(包装されていない商品)は表示義務なし
例:手作り惣菜、量り売り、ベーカリー商品など - 表示推奨の20品目は、記載がない場合もある
- 複合原材料にも注意
例:「マーガリン(乳成分を含む)」など - 表記ゆれに注意
- 「乳」=牛乳・チーズ・バター・生クリームなどを含む
- 「卵」=卵白・卵黄・乾燥卵なども含まれる
飲食店向け|安心して対応するためのチェックポイント
- 仕入れ時に「一部に〇〇を含む」を必ず確認する
- よく使う食材については、推奨20品目も把握しておく
- 不明点はメーカーに問い合わせる
- メニュー作成時に、スタッフ間で情報を共有する
- パッケージ裏面を撮影し、店内で共有すると確認ミス防止に役立つ
目に見えにくい取り組みこそが、お客様にとっては大きな「安心」につながります。
参考資料
- 消費者庁|食物アレルギー表示に関する情報
- 消費者庁|加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック
食の安心は「知ること」から始まる
食品表示は、ご家庭にとっては判断材料であり、
飲食店にとっては重要なリスク管理の一部です。
正しい知識を共有することが、
「安心して選べる環境づくり」につながります。
この記事が、日々の対応を考えるきっかけになれば幸いです。


